【帝京大院内感染】警視庁、業務上過失致死容疑で捜査へ
2010.9.4 01:45
帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)で抗菌薬に耐性を持つ細菌「多剤耐性アシネトバクター」(MRAB)に患者46人が感染し、9人が感染の疑いで死亡した問題で、警視庁は3日、安全管理に問題があった疑いがあるとみて、業務上過失致死容疑を視野に医師らから事情を聴く方針を固めた。
さて、警察という方々は、過去の医療裁判からまだ何も学んでいないようですね?
まず第一に、裁判というのは警察官と裁判官が理解しやすい意見だけが採用される場です。
つまり、誰も真実なんて求めてません。
問われるのはtruthではなくguilty or not guiltyです。
この件が裁判に問われることになれば、全国の院内感染対策のアップデートの参考となる資料が警察の物となり、大きな社会的損失を生むことになるでしょう
また、みんなの頭からすっぽり抜けてしまっているような気もしますが、アシネトバクターは死因疑いであって、どうも確定してないみたいですね?
事件現場に指名手配犯がいたからって、そいつが犯人ってワケじゃないので、そこは慎重に調べないといけないところなんですが、そこのところわかっているのでしょうか?
さらにアシネトバクターに感染していたとしても、別の問題があります。2年前のAFPの記事から抜粋しますが
アシネトバクター・バウマニは健康な人を襲うことは少ないが、入院中の重症患者らの間でよく発見される。高齢者や重篤な基礎疾患を持つ患者、免疫システムの衰弱している人、大きな外傷性障害ややけどのある人などが感染しやすい。また、手術後の人やカテーテルや人工呼吸器の使用者も感染する可能性が高いという。(c)AFP
というわけなんですね。
つまり、こいつは「合併症」なんですね
「医療過誤」ではなく「医療事故」です
医療者が意図的に感染させたというならバイオテロですが、偶発的に感染したものを「業務上過失」ってどれだけ無茶苦茶いってるかわかってるんでしょうか?
軍隊でいえば、市街戦で民間人一人でも守れなかったら銃殺刑と言っているようなものです
この理屈通るなら、COPD患者が肺炎で死んだら呼吸器専門医全員逮捕になりますよ?
高度医療やるだけで刑事訴訟リスクなんて無茶な先進国は、日本以外どこにもないでしょう
こうなると、医療者と病院が身を守る方法は、 地雷原に入らないことしかなくなります。
また医療が衰退するようなマネをされないことを心から祈るばかりです
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