支援が安定してきたためか、被災当時の情報が整理されてきていますが、今回はなかでも重大なシステムエラーと思われる2つの事例を紹介します
まずは、ドクターヘリパイロットのブログより紹介させていただきます
一般にはほとんど知られていない、ドクターヘリなど公的機関のヘリの多くが民間の下請けという実態を赤裸々に暴露して下さっています
大災害時のヘリコプターの燃料
http://blogs.yahoo.co.jp/bell214b1989/64236021.html
そもそも民間機が自衛隊の飛行場に着陸すること自体、異例中の異例ですが、さらに、着陸後すぐに自衛隊の給油車の方が、何リッター補給しますかと聞いていただいたのにはたまげました。多分その方はドクターヘリが都道府県の運航するヘリだと思い込んでおられたことでしょう。民間登録の防災 消防 警察のヘリには普通に給油して回っていたのですから。まさか非常時震災に際して民間のヘリに何の事前協議もなく給油するようなことを決めていたのでしょうか。支払いのこと課税のことなど多分何も考えておられなかったことででしょう。
http://blogs.yahoo.co.jp/bell214b1989/64267483.html
大阪の橋元知事は大阪ドクターヘリの出動回数があまりにも少ないので奈良県や和歌山県さらには京都府を越えて滋賀県までその飛行エリアを広げ、他県からは1件30万もの費用を徴収しながら運航会社には1円も支払っていません。また関西広域連合へ入らない奈良県にはその負担を増やすようなことを発言しています。そのときの弁 『契約で何回飛んでもでも支払いは同じなので他県へもどんどん飛んでもらいます。』 これってそもそもの契約エリアを定めなかった 弱い業者が悪いのか、強い役所が詐欺まがいの事を強要しているのでしょうか。滋賀や奈良、和歌山へ飛ぶ燃料代は誰が支払うのが正しいのでしょうか、大阪ではほとんど飛ばなくて奈良や滋賀へばかり飛んでいたら誰でもそう思うでしょう。
今回の震災では民間、公的機関、自衛隊、米軍入り乱れての空挺作戦が繰り広げられていたわけですが、公的機関として出動しても民間登録のヘリは本来は完全にボランティア出動だったと言うことなのでしょうか?
改めて言うまでもありませんが、有事ではドクターヘリに給油した自衛隊員の方が常識で、その後処理をするのが政治家の仕事です
平時でさえドクターヘリって初期契約の時点で見積もり甘くてボロ雑巾になるまで使い倒される方向でもともと赤字部門だったりしますが
普段からこんなんでドクターヘリはいつまでもやってける…わけないですよね
せめて有事に際しては、国が全て借り上げるくらいのことはやるべきでしょう
次は、ニュースにも取り上げられた透析患者大移送の舞台裏です
これは気をつけて読む必要があります
梅村聡の目 ② 政・官の仕事は、民を支えることにある。
http://lohasmedical.jp/news/2011/04/04102919.php
地震発生3日後の14日、知り合いの医師から、福島県いわき市に1200人ぐらい透析患者さんがいるので搬送したいという電話が来ました。東京の大学病院か千葉県の亀田総合病院などに移したいというのです。
しかし、厚労三役の1人に連絡したところ、「他にも色々な患者がいる」と言われました。まずは被災地の患者さん全体の搬送体制を作って、その中で考えようということでした。
私は一つでもいいから先に実績を作れば、皆がノウハウを学んで、自然にルートはできると考えていました。しかし彼は、先に枠組みだ、と言います。3回ぐらい連絡しましたけど、同じ答えばかり。
そうこうするうちに16日になり、いわき市が困っていると伝わって来ました。ボランティアで患者を運ぶつもりのバス会社が「県の許可がほしい」と言い、県は「厚労省の許可がほしい」と言っているけれど、許可が出ないというのです。別の三役に伝えたところ、厚労省に調べさせるから連絡先を教えてと言われました。2時間ぐらいして厚労省から「県の担当者と電話がつながらない」と返事が来ました。
タイムリミットだと思って、「この話は民間の話にしてもいいですか? 本当に県や厚労省の許可がなかったらできない話ですか?」と啖呵を切ったところ、厚労省も「そこまで言うんだったら動かして下さい」と折れました。
ようやく17日にバスが動いて東京や千葉に約740人の患者さんが移動でき、無事に透析治療を受けることができました。
Vol.103 ネットワークによる救援活動
http://medg.jp/mt/2011/04/vol103.html
3月15日、いわき市の透析患者1100名の搬送について、帝京大学の堀江重郎教授から相談を受け、民間バスでの搬送を提案した。「CIVIC FORCE」(大西健丞代表)の小沢隆生氏や旅行会社クラブ・ツーリズムのスーパー女性添乗員(実名の記載を断られた)がバス集めに奔走した。バス会社の担当者に断られてもひるまず、あらゆる伝手を使って社長に到達し、直談判したという。社長の立場では、社会的に要請を拒めないということを見越しての作戦だった。ところが、3月16日に福島県がバスを用意して搬送することになり、民の活動は一旦中断。その後も二転三転、何らかの理由で、県主導の搬送が止められた。当初、厚労省が止めたという情報が流れたが、真相は確認できなかった。
結局、民主導で、3月17日、7百数十名の透析患者を東京、新潟、千葉県鴨川に搬送した。当時、常磐道下りは緊急車両しか通れなかったが、堀江教授が、警察内部から直接情報を得て、県や国を通さず、所轄警察署で許可を得た。搬送費用は協和発酵キリン、中外製薬の寄付で賄った。
この2つの記事は同じ事象を記していると考えていいでしょう
しかし、初動の時系列や福島県の動きにはどうにも無視しがたい齟齬が見られます
また、梅村氏(民主党議員)が話を誇大化していないのなら、梅村氏が厚労相を押し切ったことになりますが、これは疑問が残ります
何故なら、14日に厚労省副大臣が以下の会見をされているからです
大塚耕平厚生労働副大臣は3月14日の記者会見の席上、(略)
また、有事の際にどの医療機関に移送するかの互いの取り決めについても、
「今回の話は国家全体の話であり、 『自家発電が立ち上がらないときは国が何とかしてください』という姿勢では困る。 自らエマージェンシープランを組んでもらわないといけない」
として、個々の医療機関が、高い意識の下で行うべきだと訴えた。
というわけで、厚労省が患者の移送を邪魔するはずがないんですよね?
全員が本当のことを言っているとするならば、副大臣の記者会見の内容を、すぐ下の三役も同じ党員の梅村氏も把握していないと言うことになりますが?
霞ヶ関の中でこの体たらくでは、民主党および厚労省の情報ネットワークに重大な問題が存在することになります
中央の情報網については、意外にもウォールストリートジャーナルから突き上げが入りました
菅首相の官僚外しと原発危機対策
2011年 4月 10日 14:02 JST
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_219448
災害基本法に基づいて設置された災害対策本部があるにもかかわらず、菅首相は、同原発の事業者である東京電力(東電)への対応に新たな緊急対策機関を併設したのだ。
菅首相が、おおかた反故(ほご)にしてしまった原発緊急時計画の策定にかつて一官僚としてかかわった与党民主党の福島伸享衆議院議員は、「マニュアルがあるにもかかわらず、マニュアル通りに動かず、アドホック的に自分たちで命令系統を作り時間を浪費している。実際にマニュアル通りに対応して事態がもっと軽症で終わっていたかどうかは分からないけれど、少なくとも対応が遅れた」と語る。
福島氏は、「今や経済産業大臣も東電の本社に行っている。言ってみれば、消防庁長官が火事の現場にいっているようなもの」と語る。大将は本丸にいるべきで、現地に判断をさせる部分、大臣が判断する部分、総理大臣が判断する部分はマニュアルであらかじめ分けてあったのだが、「どこで誰が判断するかということが一番混乱している」と指揮系統の混乱を指摘した。
地震後数日以内に、菅首相は独自の計画を練り上げていた。3月15日午前5時30分に東電本店に乗り込んだ首相は、東電本社内に統合対策本部を設置 することを経営陣に伝えた。この新しい対策本部には、菅首相の補佐官らを配置することとし、東電から直に情報を取って、その場で命令を出せるようにした。
こうした臨機応変の措置は、各国が「責任の明確な割当」を伴う「指揮統制体制」を事前に設けるよう定めている国際原子力機関(IAEA)のガイドラインに反しているとみられる。
首相側近によると、首相は22日の会合に原子力安全委員長ともう一人の委員を呼び出し、官僚の縄張り争いについて不満を表明することで、データ公表に直接介入したという。
元官僚で衆議院議員の前出・福島氏は、皆が手順に従っていたなら、こうした情報は「即時公表」されていたはずという。一方、原子力安全委員会の広報官によると、データ公表の遅れは、重要データの不足と委員らの多忙な日程によるものだったと説明した。
さて、民主党内の内ゲバもあるようですのである程度は差し引いて読むにしても、私はこれまでの3回で、毎度毎度、各所の政治家と官僚の動きの遅さおよび事前のルール作りの不備について指摘してきましたが、
犯人は首相か?!
原発以外の指揮系統についても混乱の原因がどこにあるのか、今後是非とも明らかにしてもらいたいものです
っていうか、東電の社長だけじゃなくて首相も厚労省大臣もまったく姿が見えないのですが、どういうことなのでしょうか?
自分の仕事をしていないとか、表方と裏方の区別がついてないとかいうのは論外です
これは、メディアがマスコミとなるかマスゴミのままでいるかの分水嶺となるでしょう
ところで、小児神経学会がなんかHPに載せていることに医師専門サイトで気づきました
私がまったく気づかなかったくらいなんだから、ほとんど知られていないんでしょうね…
まったくアピールになってないんですが…せめて報道と人権委員会にはこの文書を送りつけたんでしょうか?
【緊急アピール】子どもに被害映像を見せない配慮を!
―子どもの心を守るために、マスメディアの方にお願いしたいこと―
http://child-neuro-jp.org/visitor/iken2/20110325.html
あと、厚労省がなんかガイドラインを前倒しで発表しました
…いくら試作版でも、災害時に329ページも読んでられないと思うのですが?
まあ、どのみち私は使うことないんで個人的にはどうでもいいのですが、完成版は1/10ぐらいにスケールダウンを目標にした方がいいと思いますよ?
高齢者災害時医療ガイドライン
http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/member/kaikai/koreisha-saigai-guideline-ikkatsu.pdf
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